現在、自然・社会・人文のあらゆる研究分野では、方法論をめぐる大きな変動が起きています。
	      ポストモダン的潮流は、自明と信じて疑われることのなかったグランド・セオリーを相対化し、学問研究の多様化を促進しました。
	      しかし、その傾向は一方で過度な相対主義をもたらし、偏った国家主義や民族主義に理論的根拠を与えてしまってもいます。
	    対象について語ることの暴力性は、個々の研究者の問題意識、具体的方法論、
	      記述・叙述のあり方を常に問い続けているといわなければなりません。
	      自らの恣意性や政治性を隠蔽することなく、多角的・総合的な視野から学問研究の方法について思考してゆくことが必要でしょう。
	    方法論懇話会は、1998年、歴史・文化を研究するための方法をめぐる、学際的な議論・情報交換の場として設立されました。
	      現在、考古学・文学・哲学・社会学・人類学・宗教学・歴史学などの分野から若手の研究者が集まり、
	      既成のパラダイム・ディシプリンに捕らわれることなく、“越境”を旨として切磋琢磨を続けています。
	    本会は、常に新たな研究者との出逢いを歓迎しています。このホームページをご覧になった皆さんが、
	      ひとりでも多く、私たちの輪に加わってくださることを願ってやみません。